牛頭天王の石碑

牛頭天王(ごずてんのう)の石碑

遠野遺産第143号

遠野市小友町29-7

2017.12.07

牛頭天王は、平安京の祇園社の祭神であることから祇園天神とも称され、 平安時代から行疫神、農業の守護神として崇め信じられてきた。遠野市 小友町鮎貝にある八坂神社の祭神としても江戸時代の中頃から祀られて おり、当地域で信仰のあったことが窺われる。江戸時代の終わり頃、文 久3年(1863)、長野地域に疫病が発生したことから、新谷六郎他によっ て建立された高さ3mを有する大形の石碑である。明治期の神仏分離令 などの時代を乗り越え、コンクリート製の台座に固定され、地域に保護 されながら現在まで残されている石碑には疫病の文字が刻まれている。 遠野市内には馬頭観音などの石碑が多く見られるものの牛頭天王の石碑 は少なく、全国的にも牛頭天王の石碑は少ないと言われている。